コラム

スリーステップで社会保険労務士を選ぶ!

みなさんは士業 (弁護士、 税理士など○○士と名前のつく資格の仕事をしている人)について、どのようなイメージをお持ちですか? 多くの人は「ちょっと遠い世界の人たち」などのイメージをお持ちなのでは、と思います。そんなイメージの士業なので、いざお困りごとがあったときに誰に相談したら良いか悩んでしまうのではないでしょうか。 (私もよく友人 に士業の選び方を聞かれます。)

そこで今回は「社会保険労務士を選ぶときのポイント」についてお伝えしたいと思います。

 

社会保険労務士を選ぶときのスリーステップ

さっそくですが、 私が考える社会保険労務士を選ぶステップは3つです。

ステップ① 社会保険労務士に何をしてほしいですか?

ステップ②期待に応えられる事務所はどんな事務所?

ステップ③とにかく相性! (←一番大事!!)

それでは、なぜこの3つが大事なのか、順番に見ていきましょう!

ステップ① 社会保険労務士に何をしてほしいですか?

まず、「どのようなことで困っているのか、また、そのお困りごとに対して社会保険労務士に何をしてほしいか」を改めて考えてみてください。

【会社のお客様】

[お悩み]
働き方改革って、いつまでに何をすればいいのかわからない。働きやすい環境づくりが大切なのはわかるけど、正直そんな余裕はない。

[期待すること]
自社の現状と法改正によって改善しなければならない点を教えてほしい。それぞれの対応の期限や緊急度も知りたい。

 

【個人のお客様】

[お悩み]
パート先で、次回の契約更新はしないと言われた。仕事は続けたいけど、諦めるしかないのかな。

[期待すること]
何かできることがあるのか相談したい。突然のことで混乱しているから、自分の気持ちも整理したい。

 

ステップ②期待に応えられる事務所はどんな事務所?

次に、①で考えた「社会保険労務士に期待すること」に応えられる事務所はどんな事務所かを考えてみます。

ポイント1: 大きい事務所?小さい事務所?

社会保険労務士が数十人在籍する大きな事務所から、社会保険労務士1人で運営している個人事務所まで、さまざまな規模の事務所があります。大きな事務所では、スケールの大きなご依頼に対応できる一方、連絡の窓口はいつも事務員さんで、代表社労士とはなかなか連絡が取りにくい、ということもあるかもしれません。反対に個人事務所では、スケールの大きなご依頼への対応が難しい一方、ご相談やご依頼には原則代表社労士が対応し、急なご相談にも柔軟にご対応することができます。

スケールの大きなご依頼は大きい事務所、個別に柔軟に対応してほしい場合は個人事務所がおすすめです。

ポイント2:業界特化? 専門特化?それとも・・・?

「○○業に特化した事務所」や「年金専門の事務所」のように、ある特定の業界や、ある特定の専門サービスに特化した事務所もあります。そのような事務所は、特定の業種や専門サービスの「ひな形」を持っていることが多く、費用も抑えられる傾向にあります。しかし、お客様のご状況は百人百様ですので、その業界のすべてのお客様に当てはまる共通のひな形はありません。また、現代社会の課題は様々な要因が絡み合っているため、特定の分野だけでは対応できないことも多いです。

型にはめてコスト・スピード重視で仕事を依頼したい場合は○○特化事務所、個別・柔軟なご提案をもとめる場合は総合的に業務を行っている事務所がおすすめです。

ポイント3: サービスの中身を見る

同じ業務でも、進め方やフォローの範囲が事務所によって異なります。例えば、同じ「就業規則作成」のご依頼でも、会社毎にヒアリングをもとに0から作成する事務所と、テンプレートをベースに必要な部分のみ修正し作成する事務所があります。当然、打ち合わせの回数や費用も変わってきます。
お見積書だけでなく、ご提案書の内容も比べてみてください。

ステップ③ とにかく相性! (←一番大事!!)

ステップ②で、この事務所良さそうだな、と思う事務所を見つけたら相談に行ってみてください。人には話しづらいことを相談するのですから、社労士との相性はとても大事です。話をよく聞いてくれるのか、寄り添ってくれるのかなどは会ってみないとわかりません。初回のご相談は無料の事務所も多いので、ぜひ相談に行ってみてください。

まとめ

チャットボットが相談に乗ってくれる時代になり、知りたい情報に簡単にアクセスできるようになりました。しかし、チャットボットは表面的な相談に乗ることはできても、人の抱える悩みや困りごとに寄り添い、解決までともに歩むことはできません。本コラムをご参考に、信頼できる社会保険労務士を見つけていただけると嬉しいです。